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目立たない装置で矯正できます。横浜(神奈川県)の子供矯正(こどもの矯正、小児矯正)は当歯科医院へ。

動物の歯の本数についての考察

今回は、動物の歯の本数や特徴について少しご紹介できたらと思います。

 

11月18日はかの有名なキャラクター、ミッキーマウスの登場する短編アニメーション「蒸気船ウィリー」が初めて公開された日ということで、ミッキーマウスの誕生日になっているというお話を耳にしました。プロフィールを少し調べてみると、身長約96.5cm、体重約10.4kg、種類は白ハツカネズミになるそうです。

 

 

雑談はこの辺にしておいて、本題の動物の歯の本数という事についてまずはネズミから見ていこうと思います。

 

ネズミは人間とは違って、一生のうちに一度しか歯が生えてきません。

これを一生歯性と言います。本数としては片顎片側切歯が1本、犬歯や前臼歯は存在せず、後臼歯が3本で全顎の合計は16本となります。

また、面白い特徴として切歯は常生歯と言われており、一生伸び続けます。そのため、いつも何かをかじって伸びすぎてしまう歯をメンテナンスしています。

 

では次に身近な動物として犬の歯はどうなっているでしょうか。

犬の歯は切歯が3本、犬歯が1本、前臼歯が4本、後臼歯が2本(下顎は後臼歯が3本)の合計42本生えています。

人間が28本(親知らずを入れると32本)なので比較すると本数が多いのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

また、犬は虫歯にはならないのですが、人間と同じように歯周病にはなりやすいので、最近は犬も歯磨きをしてあげることを推奨していると聞いたことがあります。

 

また、上で紹介した哺乳類の様に、歯の形が違い、それぞれの役割が決まっているもののことを「異形歯性」、同じ形の歯がたくさん並んでいるもののことを「同形歯性」と言います。同形歯性の生き物の代表として、イルカやワニ、サメなどが挙げられます。

サメは歯が抜けてしまうと後ろにストックされている歯が前に出てきて、常に歯がある状態をキープできるようになっています。

 

 

この様に、生き物は自身の生活環境や食文化に適応するため、様々な進化を遂げています。人間も生活環境に適応して現在の歯の形状になってきたのですが、近年では柔らかいものを食べる機会が多くなり、顎の骨の成長が促されにくくなっている傾向にあります。

顎の骨の成長が進まないと、本来歯が並ぶはずのスペースが確保できず、

歯が凸凹に生えてくる「叢生」という不正咬合になりやすいです。

また、咬み合わせが乱れてしまうと顎関節に悪影響が出て、

顎関節症などを発症するリスクも高まる可能性があります。

女性の方では特に小顔が良いという風潮があるかと思いますが、

一度ご自身の歯ならびについて少し確認する時間を取っていただくことをお勧めします。もし気になることやわからないことなどがある場合は、

いつでもお気軽にお問い合わせください。

お子さんの矯正治療に対する親の接し方について(後半)

今回は、前回ご紹介したサイモンズ式分類法による教育方針を、実際起こりうる事例などを踏まえて見ていきたいと思います。

 

・過保護型

矯正治療においてこの状況を考えてみると、ブラッシングや取り外し式装置をちゃんと着けているか何回も確認したり、矯正装置(ブラケットやワイヤーなど)で必要以上に歯が痛かったり違和感が無いか確認したりすることかと思います。もちろん、ブラッシングや装置の装着を確認していただくのはとても大事なことではありますが、お子さん自身でしっかりと考えて行えるように言葉での確認を少しずつ減らし、見守ってあげるという姿勢も大切だと思います。また、必要以上に痛くないか確認したりすると、本来我慢できるであろう痛みや違和感にまで敏感に反応することが考えられます。我慢できないときのお子さんの反応はよくご存じかと思いますので、過剰に様子を伺うのは逆効果になる可能性があるという事を理解していただけたらと思います。

 

・甘やかし型

これはどういった状況が考えられるかというと、ブラッシングや取り外し式の装置の装着時間をしっかりと守れていないお子さんに対して、「次からはしっかりとやるのよ?」の様にお子さんの顔色を窺ってその行為を容認してしまうというケースなどが挙げられるかと思います。自分のわがままな要求が何回も通ってしまうと、そういった行為を繰り返してしまいますので、なぜブラッシングや装置の装着時間を守らないといけないのかという事を理解してもらい、出来た時にしっかりと褒めるという事を心掛けてください。

 

・無関心型

この無関心型が矯正治療においては一番怖いタイプではないかと思います。お子さんの矯正治療を行う際、ほぼ間違いなく自分の意志だけで治療を成功させるという事は出来ません。親御さんのサポートは必須となりますので、お子さんの意思を尊重するという事と無関心であることは全く別物という認識のもと、私たちと一緒にお子さんをサポートする体制を作っていきましょう。

 

・残忍型

この状況は親御さんの関心は無いにも関わらず行為を強制されている状況なので、怒りながら無理矢理装置を着けさせているなどが考えられるのではないかと思います。親御さんがしっかりとお子さんの頑張りを見て、出来た時に適切に褒めているというお子さんの治療などを行っていると、楽しそうに頑張っていることや褒められたことなどを話してくれることが多いです。悪いことをした時に怒るという事はもちろん大切ですが、失敗することはお子さんにとって悪いことではありません。ブラッシングや装置の付け忘れ等があった場合、なぜ失敗してしまったのかをしっかりと考えてもらい、次回失敗しなかったときにしっかりと褒めてあげてください。

 

 

いろいろ書いてきましたが、もちろん全員がどこかにピタッとはまっているとも限りませんし、状況によって変わってくることも考えられます。大切なことは、お子さんが自分でしっかりと考えて矯正治療に取り組んでもらうという事なので、まずは親御さんの矯正治療に対する知識や理解は必要になってくるかと思います。純粋なお子さんからのドキッとするような質問が飛んでくることもあるのではないかと思いますので、もし分からないことや悩んでいることなどがある場合はいつでも質問してきてくださ

お子さんの矯正治療に対する親の接し方について(前半)

今回は少し心理学的な話も含めて、お子さんの矯正治療に対する親御さんの接し方についてお話していきたいと思います。

矯正治療以外の普段の教育方法についても参考になりますので、是非ご確認ください。

 

今回お話するのは、サイモンズという心理学者による親の対応について分類したサイモンズ式分類についてです。

親の接し方により、お子さんがどのように成長していくかを分析した理論で、

大きなカテゴリーとして、「支配型」「服従型」「保護型」「拒否型」という4つの基本軸があります。

 

・支配型

お子さんに対して威圧的に命令したり、物事を強制するという教育方法。自発的だが顔色を窺い、自発的行動を取りにくい性格になりやすい。

 

・服従型

親がお子さんの顔色を窺って行動を決めるという教育方法。言う事を聞かない、自己中心的な性格になりやすい。

 

・保護型

一般的に過保護と言われるような教育方法。身を守る方法を身に着けられないという一方で、精神的には安定した性格になりやすい。

 

・拒否型

親がお子さんを無視したり、拒否するという教育方法。落ち着きがなく、周りの目を引くために乱暴な行動を取るといった性格になりやすい。

 

 

さらにそのカテゴリーを組み合わせた複合型の「支配型+保護型の過保護型」「保護型+服従型の甘やかし型」「拒否型+服従型の無関心型」「支配型と拒否型の残忍型」という

4カテゴリーに分類されます。

 

・過保護型

子どもの世話を焼き過ぎて、子どもの自発的な行動機会を奪っている教育方法。依存心を持ちやすくなったり、集団になじみにくくなったりする傾向があります。また、お子さんの依存心が強くなり、幼児的なふるまいが抜けなくなることもあります。

 

・甘やかし型

お子さんを極度に甘やかし、何でもしてあげるという教育方法。甘やかし型で育ったお子さんは、自己中心的で忍耐力のない、

反抗的な性格になる傾向があります。さらに甘やかし方では、人を尊敬できなくなるともいわれています。

 

・無関心型

親がお子さんに対して関心を示していない教育方法。無関心型で育ったお子さんは、警戒心が強く、神経質で寂しがりな性格になる傾向があります。

また、お子さんは親が何を思っているのかわからないため、情緒不安定になるとこもあります。

 

・残忍型

親に無視されながらも、支配されているというお子さんにとってとても窮屈な教育方法。

この残忍型で育ったお子さんは強情な性格になりやすく、親から逃れようと逃避行動をすることもあります。

 

 

以上が、サイモンズ式分類による4つの基本軸とカテゴリーという考え方です。

いずれも偏ってしまうと上記の様な極端な教育方法になりやすいため、全ての軸やカテゴリーに対してバランスよく行っている教育が理想的だという考え方になります。

少し長くなりましたので、次回上記の分類を歯科矯正に関連させて見ていきたいと思います。

取り外し式の矯正装置が苦手な人へ

今回は、取り外しが可能な装置を装着するのが苦手な人へ、ワンポイントアドバイスなどが出来たらと思います。

 

 

まず取り外し式装置にはどの様なものがあるかを紹介していきます。

 

・ヘッドギア、フェイスマスク

顎の骨の成長を促したり、抑制したりするために使用する装置です。10時間以上は使用していただきたいので、帰宅後から翌日出掛けるまでの間で使用していただくことが望ましいです。顎の骨の成長に伴って使用するため、お子さんに使用する機会が多い装置です。

 

・拡大床(しょうきょうせい)

顎の側方拡大を行うために使用する装置です。プレートの真ん中にねじがあり、ねじを回すと装置が広がります。その広がる力を利用して拡大を行うため、装着時間が短いと期待した効果が得られません。こちらも10時間以上は使用していただくことが理想です。

 

・リテーナー

矯正治療が終了した後に、後戻りを抑制するために使用する装置です。矯正装置を取り外した直後からしばらくの間は常時装着いただきますが、徐々に装着時間は短くすることも可能です。寝る時などには使用していただくことをお勧めしています。

 

・マウスピース型矯正装置

矯正装置として透明のマウスピースをたくさん作成し、ステージ毎に少しずつ形の変えてあるマウスピースに着け変えていく治療法です。最低でも20時間以上は装着いただく必要がありますので、食事など以外では常時装着いただくと思っていただく方がいいかと思います。

 

 

こういった装置を装着するのが苦手という声を聴くことがありますが、

1、違和感があって装着が苦痛・寝ているときに外してしまう

2、装着自体をつい忘れてしまう

多くの方がこのパターンではないかと思います。

 

1、違和感があって装着が苦痛・寝ているときに外してしまう

こういった方で共通してみられやすいのが、装着時間が少し短いように感じます。口腔内は少しの異物でもはっきりと分かるほど敏感なため、違和感を感じるというのは納得が出来ます。装着自体に慣れてくると少しずつ違和感も少なくなるため、寝る直前に装着するのではなく、1-2時間前には装着して少し慣らしておくという事を試してみてください。

 

2、装着自体を忘れてしまう

矯正装置は意識して自分で装着していただく必要がありますので、ご自身の生活スタイルを見直し、その同線上に装置を保管してみてください。毎日ソファーに座るという人はその近くに置いてもいいですし、お風呂上がりの洗面所を使う時間が長いという人はそこに置いてもいいと思います。また、お酒が好きな人はついつい酔っ払ってそのまま寝てしまうという人もいるかと思いますので、矯正治療期間は少しだけお酒の量を減らし、装置を装着する意識を保てるようにしてみてください。

 

 

ブラケットやワイヤーを使用する矯正装置は、歯科医院で装置の着脱を行うため、ご自身では出来ません。しかし、こういった取り外し式装置に関しては患者さんの意志の力がそのまま効果に結び付くと言っても過言ではありません。装着時間をしっかりと守っていただかないと、治療が伸びるだけではなく、治療方法の変更なども検討しなくてはいけなくなる可能性もあります。せっかく治療をすると決断したのですから、目標に向かって最後まで一緒に頑張っていきましょう。

ムーシールドおよび小児矯正の装置

今回は、以前患者さんから問い合わせがあったムーシールドという装置についてお話していきたいと思います。

 

以前問い合わせをして頂いた方は、幼稚園に通うママ友からムーシールドを使用しているという話になったようで、ご自身のお子さんも歯並びが少し気になっていたという事から来院されたとのことでした。

 

ムーシールドは適応する症状と適応しない症状がありますので、いくつか子どもの矯正治療における装置の種類についてご紹介したいと思います。

 

 

■ムーシールド

 

今回の本題でもあるこの装置は、下顎前突(しゃくれ)を改善するための装置です。

お子さんの中で、下の歯が上の歯より前に出ている時などに使用して、

正常な咬み合わせに誘導するという装置です。

取り外しが出来る装置で、日中や寝ている時に装着し、

舌や口周りの筋肉を整えることが治療の目的となります。

 

■プレート(拡大床)

 

プレートも取り外しが出来る装置で、上顎を広げることによって永久歯が生える際の噛み合わせや歯並びを誘導する目的があります。

 

■急速拡大装置

 

急速拡大装置は臼歯部にバンドという金属のリングを装着し、

上顎左右のこのバンドに固定してしまう装置のことです。

真ん中にあるねじを回して少しずつ装置を広げることによって上顎を広げる目的があります。拡大床と作用等は近いものがあります。

 

■ヘッドギア

 

ヘッドギアは上顎前突(出っ歯)の治療に用いられる装置です。

成長しすぎている上顎を抑えたり、上顎の奥歯を少し後ろに後退させて上下の噛み合わせのバランスを整えるために使用することがあります。

 

■その他数種類あり

 

この様に、小児矯正としてⅠ期治療で使用する装置はたくさんあります。

ただ、小児矯正は将来の成長なども想定しなくてはならず、確実に治療結果が思った通りにならないこともあります。ムーシールドや拡大床などを使用すると全て非抜歯で治療が出来ますと言い切っているような広告なども見掛けることがありますが、これに関しては少し怖いなと感じることもあります。人により症状は、さまざまですから全て非抜歯治療にすることは私は難しいと考えます。

 

私たち、矯正を専門に治療する歯科医として相談に来ていただいた患者さんはしっかりと診査・診断を行い、その結果治療の効果が見込まれそうな場合は使用をお勧めすることもありますし、反対にあまりお勧めできないこともあります。見た目では判断しにくいこともたくさんありますので、何か気になることがある場合は相談だけでも構いませんので、いつでもお問い合わせください。