ひらの矯正歯科「小児矯正ブログ」

目立たない装置で矯正できます。横浜(神奈川県)の子供矯正(こどもの矯正、小児矯正)は当歯科医院へ。

お子さんの可撤式装置における矯正治療で注意すること

今回は、お子さんの矯正治療において、特に可撤式装置で治療される場合に、親御さんに注意して頂きたい点についてお話していきたいと思います。

 

 

1、装置の保管について

 

お子さんの矯正治療では大きく分けて、つけっぱなしにする装置と可撤式(取り外しができる)装置の2種類あります。これは不正咬合の状態や、お子さまの成長具合によって使える、使えないというのがありますので、自由に選べるわけではありませんが、ある程度選択できる場合もあります。

この時に、可撤式装置を選択した場合に、装置の管理をお子さん任せにしてしまうと、紛失や破損するというケースが増えてしまいます。何かの拍子にちょっと外してそのまま無くしてしまったり、外したものをうっかり落としてしまう・踏んでしまうなどで破損することも多々ありますので、そうならない為にも外した際の置き場所や定期的なチェックをお願いしております。万が一、装置を紛失・破損してしまった場合は再度自費での装置作成となってしまいます。

 

2、使用時間に関して

 

可撤式装置は取り外しができる装置なのですが、好き勝手外していいというものではありません。決められた時間以上は装着していただかないと装置の効果を発揮できないので、装着時間に関しては定期的にチェックしていただく必要があると思います。私たちもしっかり装着するようにお話はしますが、子供の場合ついつい忘れてしまったり楽な方に逃げてしまうということもあります。日々の声掛けや場合によっては抜き打ちのチェックなども効果的だったりします。

 

 

今回は可撤式装置に注目してお話していきましたが、管理がしっかりと出来ない子供のうちは特に親御さんにチェックをしていただく機会がたくさんあります。親御さんもお忙しいとは思いますが、私を含めて医院のスタッフと親御さんのダブルチェックでしっかりと効率的な治療を行っていけるよう努力しますので、ご協力よろしくお願いします

小児矯正(子供の矯正)のメリットについて

今回は、小児矯正のメリットに焦点を当ててお話していきたいと思います。

 

矯正治療は一般的に、Ⅰ期治療とⅡ期治療に分けられます。

Ⅰ期治療が今回の話にも上がる小児期における矯正治療で、

Ⅱ期治療が永久歯の生え揃った頃以降に行ういわゆる本格矯正(ワイヤー矯正)というものです。

ではなぜこのⅠ期治療とⅡ期治療を分けているのでしょうか?

 

・Ⅰ期治療

 

小児期はまだ顎などの骨の部分が成長中なので、

上手く成長を誘導してあげることによってその分のスペースなどを確保しやすくなります。歯を抜くリスクが少なくなると言われているのはこのためです。

ただ成長も都度確認しながら治療を行いますが、

こうなって欲しいというところまで成長が進むかは個人差があります。

 

・Ⅱ期治療

 

永久歯が生え揃い、骨の成長も止まっていますので、今ある骨のスペースに歯を並べていくという治療になります。

骨の成長は見込むことが出来ませんので、スペースが足りない場合は抜歯などの処置をご提案させていただくことがあります。

 

 

この様に、Ⅰ期治療とⅡ期治療では治療の目的に大きな違いがあります。

では話の本題に戻って、小児矯正を行うことによってどの様なメリットが考えられるのでしょうか?

上にも書きましたが、小児矯正では骨の成長をコントロールする幅があるので、抜歯の可能性を少なくすることが出来ます。ただこう書くと、「抜歯=悪いこと」と捉えられてしまうことが多いのですが、決してそうではありません。

食事などで物を噛む時に、歯には自分の体重程の力が掛かっていると言われています。(力を入れて食いしばっているときにはその倍以上の力が掛かっているとも言われています。)その噛む力を分散させるときに、歯の本数が多く残っているとその分1本の歯に掛かる力が少なくて済み、結果として歯を長持ちさせることに繋がります。

成人の矯正治療で絶対に非抜歯で治療しますという文言を目にすることもあります。

確かに歯を並べるだけであればそういった治療も可能だと思いますが、先程述べたように、上下でしっかりと噛み合った状態になっているかどうかに関しては少し疑問が残るのではないかと思います。しっかりと噛み合っていなければ、歯が多く残っていても結局噛んでいる部分にだけ力が掛かってしまいますので、歯の長期安定という意味では難しくなるのではないかと思います。

こういった観点から小児矯正では、今現状の成長過程から将来歯が並ぶスペースが足りなくなってしまいそうなお子さんに関して、骨の成長を促すことによって歯が並ぶスペースを確保してあげるというのが一番大きなメリットではないかと思います。

乳歯と永久歯では本数も歯の大きさも異なりますので、

小児期の時点で歯がデコボコになっているという場合はスペースが足りなくなる可能性が高いので、一度検査を受けてみるのもいいのではないでしょうか。

もちろんその他にも気になることがある場合は、相談だけでも構いませんので一度お越しいただけたらと思います。

矯正治療は女の子だけのもの?

新しい年度も始まり、慌ただしい生活も少し落ち着いてくる時期ではないかと思います。

そんな中、落ち着いたので矯正治療の相談に来ましたという方も多くなっています。

そうした方々のお話を聞いていると、少し気になるコメントが出ることがありますので、

今回はその気になった内容についてお話していこうかと思います。

 

兄弟のお姉ちゃん、もしくは妹さんの治療を考えているということで来院されたご家族で、お兄ちゃんや弟君の治療はどうしますかと尋ねてみると、

「男の子だから必要ないかな」といった内容の返答を聞くことがあります。

おそらくこういったお考えの方は、矯正治療=美容治療の様なイメージがあるのではないかと思います。

もちろん審美的な効果も大きいかと思いますが、

矯正治療にはそれ以外の効果ありますので少し紹介していきます。

 

清掃性

 

叢生(凸凹、乱ぐい歯)が強い人だと、隣り合う歯が重なって生えているような症例も少なくありません。

重なっている部分が大きくなると、どうしても歯ブラシが届きにくい所が出来てしまい、虫歯や歯周病のリスクが上がってしまいます。

将来的に自分の歯を多く残すという観点からも清掃性の向上は

とても意味があることかと思います。

 

発音の問題

 

将来のことを考えて英会話教室に通わせているという方も、

昔より増えているのではないでしょうか。

英語には息を抜くように発音する音があるため、

歯と歯の間に隙間があるとこの音を上手く発音することが難しくなります。

 

身体的な不調

 

食べ物を食べたり、スポーツなど力を入れるときにぐっと歯を食いしばったりすると、

歯には数kgから数十kgの力が掛かっていると言われています。

きちんと上下の歯が全て噛み合っているとその力が分散されますが、

片側でばかり食べ物を食べていたり、

噛み合わせがバラバラになっていると大きく力が掛かってしまう歯が出てきます。

これが続くと、顎関節や肩こりなど不調が出てくることもあります。

 

 

この様に、審美的な面以外でも矯正治療はとてもメリットがあるのではないかと思います。

もちろん、就職活動や結婚の前に審美面での治療を検討される男性もたくさんいますので、男の子に審美が必要ないと言っているわけではありません。

もしお子さんの将来のことを考えてあげるなら、

様々な側面から治療を検討してあげるというのも有意義なのではないでしょうか。

もちろんご自身だけでは判断できない場合などもあるかと思いますので、

気になる点や悩んでいる場合などはいつでもお気軽にご相談ください。

親子で矯正治療を行うメリットとは?

今回は、親子で矯正治療を一緒に行うということに関するメリットについてお話していきたいと思います。

4月は新しい年度の始まりということでいろいろな事がスタートする月です。そうした新生活に向けて、春休みの期間を利用してお子さんの矯正治療について相談に来られる件数は普段より多い様に思います。そこで、一緒に相談に来られている親御さんも治療を受けていただくということがメリットに繋がることがありますので、どの様な点があるのかをご紹介していきたいと思います。

・治療の予約を忘れにくくなる

お子さんも学校生活や部活動など、年齢が上がっていくと共にいろいろと忙しくなってくるかと思います。また、それに伴って親御さんも日々の仕事や家事に時間を取られて、忙しくされているのではないかと思います。
矯正治療は個人差がありますが、大体1~3か月に1回程度の治療を行っております。そのため、お子さんだけで予約を把握しようとしても初めのうちはしっかりと意識していただいているのですが、治療を続けるにあたって慣れが生じてきて、治療予約を忘れてしまうということがしばしば見受けられます。そうなると治療の予約を変更し、後延ばしになってしまうこともありますので、治療の終了時期にズレが生じてしまうこともあります。
ただ、親御さんも矯正治療を受けるとなると、おそらく予約の時期も大体お子さんと同じようなタイミングになるため、お互いに次の治療予約に気を付けながら日々を過ごしていただくことが出来るのではないかと思います。また、治療の段階においては顎間ゴムなど、患者さん自身で取り外しを行ってもらう装置を使う事も多いため、お互い付け忘れが無いかの確認をすることも出来ます。

・共感するということ

お子さんが大きくなってくるとそこまで無いかもしれませんが、まだ小さいお子さんだとやはり矯正治療に対する不安や少しの痛みが、自分一人だと思うと大きく出てしまうことがあります。また、そのことを親御さんに相談してもご自身が経験していないとなかなか実感しづらいのではないかと思います。お父さん、お母さんも一緒に矯正治療を頑張っているから自分も頑張ろうというモチベ―ションは、治療の効率に繋がってきますのでとても効果的な方法だと思います。

この様に、お子さんの年齢によって多少メリットの部分が変わってきますが、少なくとも一緒に始めることに対するメリットが無いということはないと思います。長い矯正治療期間を一緒に頑張ることによって、より親子の絆を深めつつ、お互いの綺麗な歯並びを手に入れるために治療を検討してみるのもいいのではないでしょうか。

電動歯ブラシについて

今回は、電動歯ブラシというテーマで少しお話していきたいと思います。

 

最近、新型コロナウイルスによる感染予防対策としてマスクを常時装着するという習慣から、矯正治療を開始する・開始しようかと相談に来られる方が増えています。

矯正治療では、私たち矯正歯科医が矯正装置(ブラケット、ワイヤー)を装着して治療を行っていくのですが、

患者さんにも自宅での顎間ゴムやしっかりとしたブラッシングをお願いしているため、そういったトレーニングを治療中に行うこともあります。

その際によく、歯ブラシは電動にした方がいいのかといった相談を受けることがありますので、こちらについて掘り下げていきたいと思います。

 

◆電動歯ブラシとは

 

まず電動歯ブラシは大きく分けて電動歯ブラシとアシストブラシの2種類に分けられます。

電動歯ブラシとは皆さんが思っているタイプだと思うのですが、電動でブラシの部分が回転・スライドもしくはその両方の動きをするもので、

歯に軽く押し当てておくだけで歯ブラシが勝手に動いて歯面を清掃してくれるというものです。

最近ではアプリと連動して、押し付けすぎや磨いた部分を教えてくれるものなどもあるようです。

それに対してアシストブラシとは、ブラシの毛先部分が微細な振動をするように設計されており、文字の通りブラッシングをアシストしてくれるものです。

つまり、こちらは使用者が手で歯ブラシを動かして磨く動作が必要となります。

 

 

◆電動歯ブラシのメリット・デメリット

 

メリット

 

・歯垢除去能力が高い

・当てているだけで歯面を磨いてくれるので楽

・上手く当てれば矯正装置の細かい隙間まで磨きやすい

 

デメリット

 

・性能によってかなり高価なものが多い

・振動などが気になるという人もいる

・力を入れすぎると矯正装置の破損に繋がることもある

 

 

もちろんこれ以外にも細かいメリットやデメリットは人によってたくさんあるかと思います。

では実際電動歯ブラシはお勧めなのかというお話ですが、矯正装置の種類に左右される部分もあり、必須だとは思っていません。

メリット・デメリットの所にも矯正治療としての内容を記載しましたが、上手く使える場合は非常にメリットがある一方、

使い方を間違えてしまうと治療の影響が出てしまうこともあります。

また、矯正治療中の歯磨き専用の歯ブラシでブラケットの隙間やワイヤーと歯の間に毛先が入りこんで磨けるタイプなどもあり、

そういった歯ブラシの方がトラブルにはなりにくいと思います。

そのため、電動歯ブラシに関して言えば、矯正治療後に患者さん自身で持ってみた重さ、

ヘッドの形状や大小など使いやすいと感じるものを選ぶのが一番いいかと思います。

 

 

これまでも伝えてきましたが、矯正治療でのメリットとして、歯並びの見た目の改善ももちろんですが、

歯並びが改善されると叢生(凸凹、乱ぐい歯)で歯が重なっている部分が少なくなるため歯磨きがしやすくなります。

また矯正装置を装着している間にかなりブラッシングの技術は高くなっているかと思いますので、矯正治療中、矯正治療後もお口の健康を守っていければと思います。