ひらの矯正歯科「小児矯正ブログ」

目立たない装置で矯正できます。横浜(神奈川県)の子供矯正(こどもの矯正、小児矯正)は当歯科医院へ。

食いしばりに関して

今回は食いしばり、歯ぎしりに関して考えていこうと思います。

必要以上に常に食いしばる力がかかっている、
あるいは歯ぎしりが癖になっている方が相談に来ることがあります。

食いしばり、歯ぎしりなど噛みこむ力が余計にかかりすぎている場合、
様々な弊害につながることがわかっています。
まずはどういった弊害があるのかを見ていってみましょう。

① 虫歯、歯周病、知覚過敏の原因

強く力がかかりすぎると歯を支える歯槽骨が圧迫され、
それが少しずつ溶けて(吸収)いきます。
歯槽骨が細くなり炎症が起きると歯槽骨退縮、
歯肉(歯茎)の退縮も起きてしまいます。
歯茎の退縮は歯と歯の間に隙間も出来てしまい、
磨き残しにつながりやすくなります。
露出した歯根は歯質も薄く、虫歯を生みやすく、
知覚過敏にもなりやすくなってしまいます。

② 歯がすり減ってしまう

歯がすり減ってしまうのはイメージしやすいと思いますが、
通常の咬合の場合と違い、すり減るスピードは確実に早くなってしまいます。
歯が削れて平らになってしまうと、
噛む際に水平方向のズレから顎のズレにつながるというリスクもあります。
ひどい場合になると顎関節症などの症状になってしまうこともあります。

③ 様々な不正咬合の原因

強く噛みこむ癖は奥歯の歯槽骨の発達に悪影響を与え、
奥歯全体が低くなることがあります。
奥歯の噛み合せが低いと前歯の噛み合せが深く(ディープバイト・過蓋咬合)
なったり、下顎前歯が上顎前歯を押し出す力が余計にかかることから、
前歯の唇側傾斜が余計についてしまうことにもなりかねません。
場合によっては上顎前突(出っ歯)の原因になることもあります。

本来食事のとき意外には噛むという力は加わっていないのですが、
噛みこむ癖がある方は、数十キログラムの力が常に加わっていることになります。
矯正治療で歯に加える力を考えると、せいぜい数十グラムなので、
どれほどの力が加わり、影響を与えるかイメージが湧くかと思います。

その食いしばりなどの癖の原因は様々で、
結構ストレスからきている人も多いようです。
また食いしばりの癖がある方に結構共通しているのは、
上下の歯が常に触れていることが「普通だと思っていた」という点です。
本来正常な場合は上下の歯の間に1~2㎜の隙間があり、
舌の先端が上顎前歯の付け根部分に軽くついています。
知らないうちに悪影響を与え始めている可能性があるのが食いしばりなので、
読書をしているときやテレビを見ている時など、
ふとした時に自身の上下の歯を意識してみてください。
もし完全に噛みこんでいる、
あるいは上下の歯がしっかりとくっついている場合は
精査が必要かもしれません。

隙っ歯(空隙歯列)・正中離開について

様々な不正咬合がある中で、隙っ歯というものがあります。

正確には空隙歯列(くうげきしれつ)と呼びますが、
歯と歯の間に隙間がある症状を指します。

顎が狭く、歯が並ぶスペースが足りていない場合、
歯列は叢生(デコボコ、乱ぐい歯、八重歯)になりやすくなりますが、
空隙歯列はその逆と考えるとわかりやすいかもしれません。

(正中だけ隙間があり、そのほかが叢生というケースもある為、
一概には言えませんが)

今回はこの空隙歯列のうちの正中離開に注目しながら
空隙歯列に関して考えていってみたいと思います。

■正中離開(せいちゅうりかい)について

まず正中離開についてですが、
隙っ歯の中でも真ん中の2本の前歯の間(正中)に隙間が生じているものを指します。
正中離開にはいくつか原因が考えらえていて、
その一つに上唇小帯(じょうしんしょうたい)と呼ばれる
粘膜(前歯の付け根から唇にかけてつながっている部分)が
異常発達したことにより隙間を生み出すということがあります。

また正中過剰埋伏歯(せいちゅうかじょうまいふくし)といって、
本来ないはずの歯、三本目の前歯が歯茎の中にいて、
それが本来の前歯2本を押し広げる力を加えることで
正中離開になることもあります。

ちなみに正中過剰埋伏歯には自覚症状は、ほぼなく、
レントゲンなどでチェックするまで気づかないというケースがほとんどです。

正中離開の矯正治療アプローチとしては、
隙間を単に埋めていくというだけでなく、
正中過剰埋伏歯が原因の場合は埋伏歯を除去することから
治療を始める必要が出てきます。

■空隙歯列の弊害について

乳歯列期には自然と隙間があり、
永久歯になってそのまま隙間が埋まって揃う
ということは多々あります。

そのため、隙間があるからといって
急いで判断する必要はありません。

しかし永久歯列になっても空隙がある場合は幾つかの弊害も生まれます。
息漏れからくる発音の問題、見た目の問題などです。

空隙歯列の治療も患者さんの状況、
原因によってアプローチが変わってきます。
矯正治療の開始時期に関しても検査をしたうえで
判断していく必要があります。

過剰埋伏歯のように、肉眼で判断することが出来ないことが
原因の可能性もありますので、
気になることがあれば矯正専門医にご相談頂ければと思います。

はえ替わり|第一大臼歯の重要性について

今回は、正しい噛み合わせにおいて
とても重要な第一大臼歯について少し書いてみようと思います。

第一大臼歯は永久歯の中で1番目あるいは2番目に早くはえてくる歯で、
乳歯が20本全てはえそろった後の6歳ころに出てきます。

そのため、第一大臼歯を6歳臼歯と呼ぶこともあります。

第一大臼歯は前歯などと違い、乳歯とはえ替わるのではなく、
奥の歯茎から生えてきます。

全ての歯の中で最も大きく、食べ物を噛み潰す力が最も大きいのも特徴で、
食べ物の消化に大きく関わります。

永久歯の中で一番早い段階で生まれる第一大臼歯が、
そのあとからはえ替わってくる永久歯の歯並び、噛み合せの基準を担います。

この基準となる第一大臼歯が正確に噛み合って初めて
他の歯も揃った咬合になります。

中には前歯などは一見しっかりと並んでいて、
上顎前突(出っ歯)でも下顎前突(受け口、反対咬合)でもないように見えても、
第一大臼歯が噛み合っておらず、
後から顎関節に影響が出て歯列矯正を始めるケースもあります。

この第一大臼歯がしっかりと噛み合った状態ではえてくるためには、
日々の歯磨きやメンテナンスが大切になります。
というのも万が一齲蝕(虫歯)などで乳歯を抜歯すると、
そのスペースに第一大臼歯が倒れこんで斜めにはえてしまうからです。

結果として永久歯が斜めに生えてくると隣の歯のはえるスペースがなくなってしまい、
叢生(デコボコ、乱ぐい歯)や八重歯になりやすくなってしまいます。

また小児の場合の大切なポイントは、顎の骨の成長具合です。

せっかく日々の歯磨きを丁寧にして虫歯などがない状態に出来ても
顎の成長が進まず狭いまま永久歯列期に入ってしまうと
やはり歯列が出来るスペースが確保できず、
結果として抜歯が必要になったりします。

現代人は軟らかいものを多く食べるようになりましたが、
咬む回数が多いもの噛むように親御さんが意識していくことも重要です。
1回の食事で620回咬むと良いとされています。

小児矯正が必要かどうかは、いろいろな要素がありますが
第一大臼歯が一つのポイントになります。
気になることがあればお気軽に
横浜ひらの矯正歯科まで問い合わせ頂ければと思います。

矯正治療中の食事に関するポイント

今日は矯正治療中の食事に関してのコラムを書いていこうと思います。

矯正治療を受けるか迷っている方から、
食事の不都合に関する不安を聞くことがあります。
矯正治療中は好きなものが食べられなくなる、
軟らかいものばかりになってしまうのではないか、という不安です。

確かに矯正治療中の食事には注意が必要になります。
けれども完全に食事制限されるかというと、意外にそうでもないと思います。

今回は矯正治療中に気を付けるポイントをご紹介して、
そのポイントを抑えながら日々の食事も楽しんでもらいたい
というメッセージになればと思います。

①  痛みに関して

矯正治療が始まると処置が終わってから2~3日
多少の痛みを感じる場合があります。
様々な矯正材料の進化、矯正専門医としての技術により、
昔と比べて痛みはかなり軽減されてきていますが、
人によって多少の痛みを感じることは否めません。

それは歯を動かす際に歯根(歯の歯茎に埋まっている部分)と、
それを支える歯槽骨の間の歯根膜が感染のない炎症を起こすためです。

歯の動く仕組みについて以前詳しく書きましたが、
特に食事など噛みこむ力が加わる際に痛みとして感じる患者さんもいます。
そのため、痛みが発生している間は上にあるように
あまり硬いものを食べない方が良いという話になるのです。

②  矯正装置に関して

矯正装置の種類にもよりますが、
複雑な構造を持つセルフライゲーションブラケットなどは
特に破損のリスクがあります。

またブラケット自体が破損するのではなく、
強い力によって脱離(ブラケットが外れてしまう)こともあります。
一旦ブラケットが外れてしまうと、
再度、矯正医院に行って装着し直す必要が出てきます。
そのため、やはり無理な力が加わる様な食事は避けたほうが良いでしょう。

③  ブラッシング

矯正治療中に齲蝕(虫歯)になってしまうと、
一度、矯正装置を取り外し、虫歯治療を行ってから
矯正治療に戻るということになりかねません。

治療期間にそのまま影響するため、
食事後の丁寧なブラッシングが必要とされます。
これは食事自体ではなく、食事後の注意すべきポイントになりますが、
とても大切な視点になります。

④  見た目

食事中の見た目に関して心配される方もいらっしゃいます。
食べている最中にブラケットや、
ワイヤーに食べ物が引っかかってしまうことに関する懸念です。
これは実際あり得ますので、
中にはあまり外で食事出来なくなるのではないかと
おっしゃる方がいらっしゃいます。
多くの矯正治療患者さんが外食する際に、
食後すぐに歯を磨きに行くことで解決しています。
特に気になる場合、実は裏側矯正(舌側矯正、リンガル)を
選択される方が増えてきています。

成人に多い矯正治療方法ですが、
仕事上の会食などを考えて裏側矯正なら食事中も
食べ物が引っかかっても見えないということからです。

誰でも毎日必ず食事しますので、
食事に関して心配する方も多いかと思います。
実際上記にあるようなポイント、注意が必要になります。
しかし矯正治療を始めると痛みに関してや、
その期間など、患者さんそれぞれが大体の感覚を掴めるようになります。
ワイヤーを締め直した直後には
痛みが伴うため外食や硬いものは避ける、
などそれぞれのペースを作っていけるかと思います。
常に注意が必要なのはブラッシングになりますので、
その点に関してはブラッシング指導もきっちりとご案内していければと思っております。

ぜひポイントをしっかりと抑えながら
安心して食事も楽しんでいただければと思います。

不正咬合の割合

これまで様々な不正咬合についての特徴や原因、治療方法について書いてきました。
今日は日本人の前歯の不正咬合のうちわけというデータを見つけましたので、
ご紹介したいと思います。

これは平成17年厚生労働省が行った歯科疾患実態調査結果にでていたものです。

歯科疾患実態調査というのは厚生労働省が定期的に発表しているもので、
歯科に関する傾向について色々知ることが出来ます。

今回の調査は12歳から20歳までの男女246名を対象に行った調査です。

「日本人に見られる前歯の不正咬合うちわけ」

1位)叢生:40%
2位)上顎前突:13%
3位)空隙:12%
4位)過蓋咬合:8%
5位)開口:3%
6位)反対咬合:2%

不正咬合は一人一人まったく状況が違い、
ここに挙がっているもの以外でも色々あります。

順を追って見ていってみましょう。

40%もの方が叢生で1位となっています。
叢生は「乱ぐい歯」や「八重歯」のことで、
いわゆるデコボコの状態です。

歯が重なっていることで歯ブラシが届きにくいなどのトラブルにつながり、
歯周病、齲蝕(虫歯)などの原因になります。

2位の上顎前突はいわゆる出っ歯のことを指します。
上顎前突は前歯の切端(先端)が外側に倒れているものや、
上顎自体が前に出ている場合などがあります。
顔立ちに大きく影響するため、多くの方が矯正治療を受けに来られています。

3位の空隙は隙っ歯のことです。
13%と出ていますが実際はもう少し多き気がします。
特に前歯に空隙があると笑顔を見せたときに目立ってしまうため、
第一印象などに大きく影響を与える可能性があります。
結婚前や就活前に空隙の改善を望まれる方が最近は増えてきている症状です。

4位の過蓋咬合というのはあまり耳慣れない言葉かもしれません。
ディープバイトとも呼ばれ、下の歯列が見えない位
上顎前歯が下顎に覆いかぶさっている症状です。
下顎前歯の切端が上顎前歯の根本にあたり、
歯肉にダメージを与えてしまう可能性が高い症状です。

5位の開口はこれの反対で、前歯が噛み合うことが出来ない症状で、
オープンバイトとも呼びます。
発音の影響が懸念されますが、
放っておくと舌が常に上下の歯の間に入ってくるため、
開口が悪化することが多々あります。

最後の6位の反対咬合はいわゆる「しゃくれ」ている症状です。
下顎前突、受け口とも呼ばれ、
これも上顎前突同様見た目にかなり影響を与えます。
また下顎前突は口元が下がった顔立ちになりやすく、
常に怒っているような表情に見られがちです。

日本人の傾向は今回の調査で少し見えてきましたが、
実際は幾つかの症状が重複してあるということもあります。
またそれぞれの症状の原因が顎の骨の問題や、
噛み合わせの問題、遺伝など人それぞれ違います。
矯正専門医としては原因をしっかりと見極めたうえで
治療方針を決めて、最良の矯正治療結果を提供していければと考えています。