矯正治療での外科処置とは

目立たない装置で矯正できます。横浜(神奈川県)の子供矯正(こどもの矯正、小児矯正)は当歯科医院へ。

矯正治療での外科処置とは

今回は、少し難しいお話になりますが、不正咬合の状態によって必要になる外科治療についてご紹介したいと思います。

 

 

矯正治療は矯正装置(ブラケット、ワイヤーなど)を装着して歯に適度な力を加えて動かしていきます。

患者さんよって顎の骨の形状や大きさは異なるため、歯を動かせる限界は一人一人異なっています。

そのため、診査・診断をした結果、矯正治療のみでは改善が難しく、外科治療が必要になるケースもでてきます。

 

外科処置の手法としてはいくつかありますが、大きく分けて上顎を処置するか下顎を処置するかに分けられます。

その中でも、下顎前突の患者さんで下顎を処置するケースが比較的多いので、今回はそちらの手法を説明していきます。

 

 

・下顎枝矢状分割術(かがくししじょうぶんかつじゅつ)

 

下顎を全体的に後方に移動させる術法で、下顎臼歯の前方外側と後方内側から縦に骨を割り、下顎前方の骨を後方に移動させるという方法です。

移動させた後はチタン製のプレートで骨を固定し、安定を促します。

 

・下顎枝垂直骨切り術(かがくしすいちょくこつきりじゅつ)

 

こちらも下顎を全体的に後方に移動させる術法で、下顎枝という下顎後方にある骨を縦に切って、前方の骨を後方にスライドさせる方法です。

上に書いた下顎枝矢状分割術より下顎の移動量が少ないときなどに用いられます。また、顎関節症の患者さんに行う方法としても多く用いられています。

 

・下顎骨体切除術(かがくたいせつじょじゅつ)

 

こちらは小臼歯(一番前の歯から数えて4番目もしくは5番目の歯)を抜歯し、その抜歯した歯のスペース分の下顎の骨を切り取るという方法です。

奥歯の噛み合わせがいい方で、下顎の前突感が少ない方に用いられることが多い手法です。

 

・下顎前方歯槽骨切り術(かがくぜんぽうしそうこつきりじゅつ)

 

こちらも上に書いた下顎骨体切除術と同様に小臼歯を抜歯するところまでは同じですが、その後は縦に骨を切り取るのではなく、水平方向に切れ目を入れ、抜歯した歯より前方の歯がある部分をブロックで切り取ります。

その後、切り取ったブロックを後方にずらして固定するという方法です。

移動量が限られますが、開咬の患者さんや歯周病など長期で矯正治療を行うことが難しい方などにも使われます。

 

 

外科治療においては、不正咬合の重症度によって行う外科治療の方法が変わります。

 

この外科矯正治療は、基本的に健康保険の対象となります。

当院では、健康保険の取り扱いがないため外科矯正治療が保険診療で対応している信頼できるクリニックをご紹介させて頂いております。

ご自身がどのケースか分からない場合など気になることがあればいつでもご相談ください。