2016/01/22
今回は矯正治療に対する意識調査からまたコラムを書きたいと思います。
だいぶ矯正治療は身近になってきたと思いますが、
実際にどれくらいの割合の方が歯列矯正を
身近に捉えられているかが分かるデータをご紹介します。
Q. 矯正歯科治療は特別なことだと思いますか?
・1.4%:思う
・7.1%:やや思う
・28.8%:どちらともいえない
・40.1%:あまり思わない
・22.6%:思わない
「あまり思わない」と「思わない」を合わせると62.7%もの方が
矯正治療に対して特別と思わなくなってきたというデータです。
背景にあるのは、芸能人やスポーツ選手の活躍が
あったりするのではないでしょうか?
Q. 昔に比べて矯正装置に対する抵抗感は薄れていますか?
・1.2%:思わない
・7.1%:あまり思わない
・25.4%:どちらともいえない
・45.3%:やや思う
・21.0%:思う
今度は矯正装置に関する質問ですが、
66.3%の方が矯正装置に対する抵抗感を
あまり持たれていないことがわかりました。
一つ目の質問と二つ目の質問を見てみると、スポーツ選手の活躍だけでなく、
見えない舌側矯正(裏側矯正)やマウスピース矯正、
あるいは審美ブラケット(メタルではなくコンポジットや
セラミックの白いブラケット)などが広がってきていることも、
矯正治療が身近になってきている要因ではないかと思います。
矯正治療が始まったばかりの時代では、
実は前歯にもバンドと呼ばれる金属の帯を付け、
そこにブラケット(矯正装置)を取り付ける方法で治療を行っていました。
金属のブラケットだけでなく、バンドも金属のため、
歯のほとんどの部分が金属で覆われている状態です。
それと比べると本当に気づかれにくい材料が増えましたし、
技術的にも舌側矯正などが進化して、
より患者さんにとって治療を受けやすい時代が来たように感じます。
ただ、昔と今とでまったく変わっていないこともあります。
それは診断に関してです。CTなどの発達により、
より正確に診断できるようになってきている点では変化してきていますが、
患者さんの噛み合わせの状態や、歯根の状態、年齢、
骨の成長具合や歯の傾きなど様々な要因から不正咬合を判断し、
その原因を考えて治療計画を立てるのは矯正専門医の責任です。
矯正治療に関して身近になればなるほど患者さん一人一人に対して
正確な診断と治療を提供できるかが問われる時代が来ているとも思います。
横浜ひらの矯正歯科では舌側矯正など患者さんの要望に
応えられるよう経験を積んできていますが、
一人一人としっかりと向き合い、コミュニケーションを取る中で
最適な治療を提供していこうと考えております。