2014/11/25
先日受け口に関してのブログを書きましたが、
今日はその受け口(しゃくれ)の治療は出来るだけ早く
治療をするということに関して書いてみたいと思います。
受け口には大きく分けて「機能性受け口」というものと、
「骨格性受け口」という二種類があります。
「機能性受け口」というのは、本来奥の噛み合わせですり潰して咬むものを、
奥で咬めないため前方で咬む癖があることを言います。
前歯で咬む際に、いったん上下の前歯が過度にぶつかり、
奥歯が噛めないことで奥歯を噛み合わせようとして
下顎が前に押し出されるという仕組みで起こります。
日々無意識に咬む度に下顎を前に出してしまう様に前歯が機能している状態です。
この機能性受け口というのは、下顎を前に送り出さないような
前歯の傾きをつくることで治療することが出来ます。
骨格性受け口と比べると比較的短期間で治療が出来る可能性がありますが、
放っておくと本格的な骨格性の受け口へ移行してしまい
下顎の必要以上の成長につながるリスクがあります。
もう一つの「骨格性受け口」は、下顎が上顎よりも大きく成長しているものを指します。遺伝などの影響や、もともと本来の上下の顎の成長のパターン、
前述の機能性の受け口から骨格性受け口へ移行してきたタイプ
などさまざまな要因が挙げられます。
骨格性受け口の治療は、上顎の成長を促しながら矯正治療をする必要があるため、
出来るだけ早い子供のうちから治療することが大切になります。
大人になってしまうと顎の成長を利用する治療が難しいため
顎の形態を外科手術で治さないといけなくなる可能性が高くなります。
子供のうちから上下の顎の成長のコントロールをしていくことにより、
かなり高い確率で将来的に外科手術を避ける可能性が高まるので、
気になった時点での矯正治療専門医のカウンセリングをお薦め致します。
受け口と一言で言っても種類に違いがあるため、治療方針も変わってきます。
また受け口の場合は特に矯正治療後の保定装置期間もとても大切になってきます。
少しでも気になる場合は治療の幅が広がるうちから
矯正専門医に相談してみるようにしてください。