2014/07/29
ひらの矯正歯科では、開院以来これまで多くの子供の矯正治療に携わってきました。
それは将来的に「永久抜歯をする可能性が低くなる」
という子供の矯正のメリットを活かしたいご両親、子供さんが多いからだと思います。
よく子供さんと一緒に、ひらの矯正歯科へ来られる親御様から
「矯正を考えているのだけれども、何歳くらいから矯正治療を始めたらよいか?」
というご質問をお受けします。
これに関しては、患者さんの口腔内の状態や上下の顎の成長段階を見てみないと
一概に何歳からとは言えません。
何歳というよりも現在のお口の歯並びの状態、顎の成長の様子での
判断となるというのが答えとなります。
日本矯正歯科学会では、6歳までに矯正専門医によるチェックを推奨しています。
これは、6歳頃は、前歯と6歳臼歯が生えてくる時期にあたり
その時期がその子供さんにとって矯正治療が必要か否か判断がし易い時期
だからといわれております。
もちろん、その時期を過ぎたからといって手遅れとなってしまうことは
ありませんので、ご安心下さい。
あくまでも矯正治療が必要かどうかの判断しやすい時期ということです。
成長発育を活かす小児矯正のメリットは多く存在します。
今日はいくつかある小児矯正のメリットのうち、
小児矯正を行うと「永久歯の抜歯の可能性を下げる」という点に関して書いてみます。
子供は日々成長を続けています。
私も子供がいますのでよくわかりますが、たった数か月で歯がはえかわるだけでなく、
身長もビックリするほど伸びたりします。
顎に関しても同様に成長が著しいのが子供の時期です。
しかし矯正治療の上で永久歯抜歯という選択肢が出てくるのは、
この顎の成長がうまく進まず、歯が並ぶスペースがきっちりと
確保出来ない場合に起こります。
いわゆる歯の大きさと顎の大きさのアンバランスです。
特に日本人の場合は昔と比べて食生活の欧米化により
咬む回数の少な柔らかい食事が増え食事の際の噛む回数が減ってきていて、
その分、顎の成長がしっかりと進まないという人が増えてきています。
歯の大きさはというと逆に栄養のバランスがとれている食事が溢れているため、
その大きさは年々、大きくなってきているというデータもある研究から出ています。
そこで顎の成長をサポートし、永久歯が生えてくる為の十分な
スペースを確保しながら矯正治療を進めていく子供の矯正は、
永久歯抜歯のリスクをかなり下げることにつながります。
※咬み合わせの症状の程度にもよりますので、
全ての小児矯正の患者さんが永久歯を抜かずに治せるという訳ではありません。
また成長段階ということから歯の移動に関して子供さんの場合、
スムーズで装置への適応能力が高いため意外に矯正器具に
慣れるのが早いというメリットもあります。
矯正治療というのは歯並びを良くするということに意識が向きますが、
実は顎全体のバランスがとても大切で、それを考慮しながら
治療しやすいのは成長途中の子供の時期なのです。
他にも子供のうちに矯正をするメリットというのはたくさんありますので、
今後もコラムを通して情報を発信していければと思っています。
少しでも気になることがございましたらご遠慮なく
ひらの矯正歯科まで問い合わせ頂けましたら幸いです。