乳歯の役割について

目立たない装置で矯正できます。横浜(神奈川県)の子供矯正(こどもの矯正、小児矯正)は当歯科医院へ。

乳歯の役割について

お子さんの歯並び治療をいつスタートしたらよいか
という問い合せを良く受けます。
これについては患者さん個々に不正咬合の状態も違うため、
一概にお答えすることはできないのですが、
乳歯の役割を考えた際に、少し見えてくるものもあります。

ということで今日は乳歯の役割に関して少し注目してみたいと思います。

① 咀嚼

まず乳歯の1番目の役割は咀嚼です。当たり前のことですが、
食べ物を噛むということは生きるための基本になり、
消化吸収の一番始めの部分を担っています。
そのため、この時期に齲蝕(虫歯)になってしまうと、
消化吸収にも影響が出るため、栄養吸収の問題、
そして全身の成長へとつながってきてしまいます。

また噛むという動きは脳へ刺激を与えることになり、
脳の発達へも影響します。
そのため、しっかりと噛む習慣をつけることは、
その後の成長にもとても重要な要素となります。

② 発音

2つ目の役割は発音です。
もし舌が歯に全くつかないように発音してくださいと言われると、
その役割を実感できるのではないでしょうか。
だいぶ発音できない音があるのがわかります。

③ 永久歯へ

そして歯並びに最も関係するのが、
永久歯を正しい位置に導く役割です。
永久歯に生え替わるころには乳歯の歯根が吸収され、
永久歯を誘導していきます。
もし乳歯を虫歯などで抜歯していると、
永久歯の生えてくる位置に大きく影響を与えてしまいます。

どのタイミングで矯正治療をするかという疑問に戻りますが、
上顎前突(出っ歯)や下顎前突(反対咬合、受け口)
などの骨格に問題がある不正咬合の場合は
比較的早い段階での治療が必要になるケースが多く、
単に隙っ歯ということであれば様子を見ることもあります。

いつのタイミングで治療するのが
その患者さんにとってベストかを判断するには、
どこに問題があり、どのような不正咬合なのかということだけでなく、
見えていない埋伏歯や欠損歯、舌の筋肉、顎の骨などに関しても検査し、
それぞれが永久歯列にどのように影響するかを見極める必要があります。
しっかりと検査し、診断し、個々の患者さんに合ったタイミングで治療していくことが何より大切ではないかと思います。